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[中国]失業保険還付

企業の雇用維持を図るための措置として、前年度納付済み失業保険額の50%(一部地域で異なる基準)を還付する「安定職場手当て」の他にもう一つ、「経営困難企業への失業保険還付」があります。 広東省地域などでは2019 年「米中貿易摩擦の影響を受けた企業への失業保険還付」として実施されていました。

日本では雇用調整助成金の申請の難しさなどがニュースで報じられていますが、中国ではこの失業保険還付措置を、感染流行の影響を受けて経営困難となる企業に対しての支援政策として今年も継続し実施ています。


1. 国の措置概要 「職場安定手当て」とは: 解雇比率が各市の基準(各市の失業登記比率)より低い企業に対し、企業が前年度納付した失業保険の企業・個人負担分総額の50%を還付する。

「経営困難企業への失業保険還付」とは: 2019 年(1 月1 日~12 月31 日)、暫定的に生産経営の困難に直面したが回復の見込みがあり、解雇を実施しないか少ない社保加入企業に対し、当地失業保険金×保険加入人数の6 か月分か若しくは6 か月分の社会保険費納付総額の50%の基準で企業に支給する。(国発[2018]39 号(原文))

上記2つの雇用安定措置の実施期限が2020 年12 月31 日まで延長(国発[2019]28 号(原文))。

更に、新型コロナウイルス感染対応措置としても実施することを強調し(人社部明電[2020]2 号(原文))、中小零細企業に対し元の各地登記失業率としていた解雇比率制限を、全国調査失業率*1の前年目標値(5.5%)基準か若しくは社保加入人数が30 人以下の企業については20%まで緩和するとしました。また、湖北等の重点地域では実際の状況に応じて全国調査失業率目標値基準としてもよい(各地の人民政府が確定する)としました。


2. 各地の措置 具体的な実施の有無や申請条件、手続き手順は各地の通知に沿って実施されますが、国の人力資源と社会保障部は、全国27 か所の申請先住所と181 か所のオンライン申請先情報をQR コード*2 で検索できるようにしています。

[北京市の通知] 京人社就字〔2020〕33 号(原文) 中小零細企業の解雇率制限を2019 年末全国調査失業率(5.2%)とし、内、30 人以下の社保参加人数企業は20%までとしました。前年度失業保険納付額の100%が還付されます。 「困難企業の失業保険還付」として条件を満たす企業に6 か月分の失業保険金額×社保加入人数額を支給するとし、申請条件を以下としています。 (1) 2019 年度解雇率が前年末調査失業率(5.2%)以下で、 2019 年度解雇率 = 1- (2019 年12 月失業保険参加人数+2019 年自然減少人数)/2018 年失業保険参加人数 (2) 2019 年度利益・税金総額が同期比で50%以上減少し、連続2 四半期で欠損、且つ2020 年第1 四半期が欠損である。 (3) 雇用安定措置を制定している中小零細企業。 支給基準: 2019 年度の北京市月平均失業保険金標準(1651 元)×6 か月分×社保参加人数。 実施期限:2020 年12 月31 日。


[湖北省の通知] 鄂政弁発〔2020〕10 号(原文) 解雇率が5.5%以下の企業に対し前年度納付済み失業保険費の100%を還付。 解雇率5.5%超の企業に対し70%で還付。 社保参加人数500 人以下の企業は直接100%で還付。 生産経営困難で雇用を守る企業で感染流行の影響を受けた企業に対し、認定標準を緩和し、還付標準を各地の失業保険金月額の最大6 か月分×社保参加人数とする。病院を困難企業の還付政策対象範囲内とする。オンラインで一貫申請可能となるよう推進する。


[深セン市の通知] 影響を受けた企業の失業保険還付についての通知(原文) 条件: 連続2 四半期の増値税販売額が昨年同期比で15%超減少したか、あるいは 連続2 四半期の輸出額或いは輸入額が昨年同期比で15%超減少した企業 解雇率5.5%以下、30 人以下の企業は20%以下。 職場流失率が30%以下。 職場流失率=(1-申請前月度の社保人数÷前年度平均社保参加人数)×100% 工会との職場安定措置協議がある。 支給基準:前年度納付済み社会保険費総額(企業分+個人分)の25%を還付 失業保険還付と重複して享受することはできない。


*1: 調査失業率: 失業人口 ÷ (就業人口と失業人口の和)。 国際労働機関(ILO)の統計基準に沿っているとされる。2018 年1 月より国家統計局が発表開始した。 失業保険登記人数ベースの登記失業率と異なり、市場の失業状況をより反映する。 *2: 全国各地失業保険還付政策申請先検索のQR コード:



(2020 年4 月30 日作成) ※各地の運用状況が異なる場合があります。実際の状況につきましては各所在地にて再度ご確認ください。 ※本レポートにつきましては、有料顧問顧客様のみに送付させていただいており、本メール受取人様限りとさせて頂きます。 ※このレポートはNAC 名南のお客様への情報提供サービスの一環であり、この情報のみで、人事・労務の判断、意思決定を行う事は避けてください。弊社はこの情報内容に 基づく意思決定に対して一切の責任を負いません。 ※レポートで触れている事実、解釈は全てレポート執筆時点のものになり、将来時点の事実、解釈を保証するものではありません。 ※レポートにある主観的意見はあくまでも筆者個人の意見又は主観であり、所属する団体を代表するものではありません。 ※本レポートについての知的財産権その他一切の権利は、NAC 名南グループに帰属します。

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